山形県の北部、真室川町の加無山県立自然公園にある加無山は北の男加無山と南の女加無山からなる双耳峰。多くの巨木や猛禽類の営巣地があるなど、貴重な生態系が残されており、標高997ｍながら中級者向けの登山コースとなっている。

県道３５号から旧大滝小学校そばの林道を北上する。

加無山・甑山登山道案内図の大きな看板が目印。杉林の中の三差路を左に取る（右は男甑山方面）。

林道終点手前にある左の標識から登山道に入る。

川を二度わたって八敷代川右岸（上流から見て右）ぞいの登山道を進み、一旦沢におりてから斜面を巻いて行く。一部急斜面があるので滑落に注意する。加無沢出合い（沢は見えない）から加無沢右岸ぞいの登山道を登り、千畳岩の岩壁を右岸に見て、沢を何度か渡渉した後、北側の深いブナの森に入り幅広の大トチノキを過ぎると、まもなく道は大きく右に回り込み、女加無山の東の岩壁の基部をたどる。胎内くぐりの岩場、八幡神の岩場を過ぎて、直登して男加無山と、女加無山の鞍部の挽割（ひきわり）に登る。

南の女加無山へは道はない。北の男加無山へは、休憩適地のアカマツの岩棚を過ぎると急登となり、やがて大展望台の岩場に着く。鳥海山、甑山などが印象的だ。

ここから引き返すのが一般的だが、山頂を目指す人は、ヤブと潅木を払う覚悟で複雑な尾根筋を北にたどろう。展望はないが、山頂の三角点をヤブの中にみつけることはできる。