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縄文の女神
「縄文の女神」は、現在までに発見された縄文時代の土偶のうち、完成した様式美を感じさせる優品として高く評価されています。
発掘から約20年が経過した平成24年9月、国宝に指定されました。
当初、この土偶は、約8平方メートルの範囲から五片に割れた状態で出土し、接合によって完形に復元されたものです。
土偶の周囲から出土した土器は、大半が縄文時代中期のものであり、本土偶の時期もほぼここに求められます。

「縄文の女神」が出土した西ノ前遺跡は、舟形町舟形字西ノ前に所在します。
小国川の左岸に張り出した河岸段丘で、標高82メートルに位置します。
この地に国道13号線舟形バイパスが計画され、平成4年から5年に発掘調査が行われました。
その結果、縄文時代前・中期の集落跡と、沢状の落ち込みが検出され、そこから多量の遺物が出土しました。
「縄文の女神」は、この沢状の落ち込みから、多量の土器等とともに発見されました。

現在「縄文の女神」を所蔵する山形県立博物館では、平成25年4月から常設展示をしています。